ガングリオン - Ganglion Cysts

ガングリオンは手によくみられる腫瘤で関節や腱にできるものです。最も良くできるのが手の甲側の手首(図1)、手のひら側の手首、指の付け根、第1関節(2)です。ガングリオンはよく茎のある水風船(図3)に例えられていますが、実際ゼリー状のもので満たされています。

原因

関節や腱の摩擦や機械的な変化が発生の原因の可能性はありますが、はっきりとした原因は分かっていません。どの年代でも発生します。

これらのガングリオンは大きさが変わったり完全に消失したりすることもありますし、痛みを伴う場合も伴わない場合もあります。がんではなく、他の場所に広がることはありませんが、いくつかの場所にできる人もいます。

診断

診断は腫瘤の位置や形状により判断されます。形は楕円状や円状で柔らかいものも硬いものもあります。手のひらの指の付け根にできたガングリオンはとても硬いことが多く、押したり握ったりすると痛いです。ライトを当てるとこの腫瘤を通すのも特徴で、診断の助けになります。担当の医師に腫瘤の近くにある関節に問題ないかレントゲン写真を撮ってもらうように伝えても良いでしょう。腫瘤が指の第1関節にできた場合、骨の出っ張りが見られることがよくあります。それに伴って皮膚も薄くなります。爪に縦のラインができることもあります。

治療

手術せずに治療することがしばしばです。多くの場合、特に痛みのない場合、腫瘤をそのまま放置しておくと、自然に消失することもあります。痛みのある場合や活動しにくい場合、気になる場合など、いくつかの治療オプションがあります。添え木をあてたり、消炎鎮痛薬を飲んで、痛みをおさえます。内部の液体を吸引して腫瘤を潰す方法もあります。その場合、外来で針をさして行う必要があります。このような手術以外の方法で症状がおさまらなかったり、腫瘤が再発したりする場合は、手術が次の治療方法となります。手術は関節包や腱鞘の一部とともに腫瘤を切除する方法がとられます(図3)。再発することもありますが、手首のガングリオンの場合、以前から行われている関節鏡を用いず行う方法でも用いても行う方法でも良い結果が出ています。診断が難しい場合、手術して切除した腫瘤を顕微鏡の検査に出して診断を確定することもあります。最も良い治療について担当の医師とよく相談して下さい。

Figure 1
図1:手首の手の甲側(背側)に発生したガングリオン
Figure 2
図2:指の第1関節に発生したガングリオン(粘液嚢腫)
Figure 3
図3:手首に発生したガングリオンの茎(根)の横断図
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